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某鬼教官、サクサ君の名言。 そりゃスナイパーの技量は直接ゲームに影響するが…
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武装神姫 鳳凰カップ 実況生中継! 「みなさん、こんにちわ。この番組の実況を務めさせて頂きます、アナウンサーの花菱 燕(ツバメ)です」 二日目の午前十時、俺は昨日まで予選会場だった場所に入れ替わるようにして設置された特設巨大スタジアムの放送席にいる 観客の最大収容人数は一万五千人、中継用のテレビカメラ30台…… もうアホだ、このグループ ゲンナリしつつもやはり解説者の仕事はやらざるをえず、ノアだけを連れて決勝トーナメント開会セレモ二ーのため勢揃いしている予選を勝ち抜いてきた16組を放送席から眺めていた 葉月のヤツ…滅茶苦茶緊張してるよ… 逆にアルティはドッシリ構えてやがる さすが元八相、大舞台には強いってか ミコとユーナはどこかって? 全国放送の番組だ、流石にミコとユーナを連れての大騒ぎはまずいだろうという事で二人は香憐ねぇに預けておいた ちなみに俺の横にいるアナウンサーさんは…もうなんとなくわかるよな? 燕さんは昴の母親なんだわ 花菱財閥の令嬢なのだが、アナウンサーの道に憧れてからは夫である昴の親父さんに財閥を任せ、のびのびと天職ともいえるフリーアナウンサーの仕事をやっている そんでもって御袋と桜さんの二人と同じく幼馴染 三人揃えば元祖かしましシスターズ!! …姉妹ではないがそれほど仲が良いということだ 「それでは今日の解説者の方をご紹介します。まずは武装神姫公式リーグ、公式ランキング13位、ファーストランカーの橘 明人さんと『緑色のケルベロス』ことパートナーのノアールさん。そしてそのお隣が同じく武装神姫公式リーグ、公式ランキング16位、ファーストランカーの綾川 千紗都さんと『黒き狼』ことパートナーの冥夜さんのお二人です。みなさま、今日はよろしくお願いします」 「よろしくおねがいします」 「よろしくおねがいします」 観客席から拍手をもらう 綾川さんは俺のランカー仲間でもある 多分御袋はそこら辺も知ってて彼女を選んだんだろうな 彼女の神姫は黒いアーンヴァルの冥夜 ノアと同じく刃物使いで『黒き狼』の二つ名を持っている 「今回の鳳凰カップ〈春の陣〉はかなりのハイレベルとの噂ですが橘さん、そこのところいかがお考えですか?」 「はい。花菱さんの仰るとおり、今回の参加者は予選脱落者を含めて非常にハイレベルとなっています。『黒衣の戦乙女』や『白い翼の悪魔』、さらには『鋼帝』に『剣の舞姫』、『弾丸神姫』、『クイントス』、『蒼天の旋姫』など、多くの名の知れた神姫が集いましたからね…」 「鶴畑 興紀選手も参加していますし…これはなかなか見られない好カードのバトルとなりそうですよね。綾川さんは注目されている選手はいらっしゃいますか?」 「私は……しいてお名前を上げるとすればAグループ代表のアルティ・フォレスト選手&ミュリエル選手でしょうか」 俺は綾川さんの言葉にぎくりとする 「彼女達は米国リーグで名をはせた実力者と存じています。ミュリエル選手はファーストの神姫にも劣らないとかで…」 そのことは観奈ちゃんから教えてもらっていたのであえて触れなかったのだが… あいつが騒がれたり注目されることで面倒なことになりかねないしさぁ… ちらりと下にいるアルに目をやれば「…何故私のことに触れなかったんだ」といわんばかりにこっちを凝視していた えぇい、この際見なかったことにしようと目線を横に逸らすとニコニコしながら俺を見ている綾川さんと目が合った それにしても…おかしいな…確か彼女には俺とアルの関係を教えてはいなかったと思うんだが… 「綾川さんは去年おこなわれた第三回大会、二度目の〈春の陣〉の優勝者ということですが…」 ええ? そうだったの? 俺、初耳なんだけど… 「はい、この大会は私にとって思い出深い大会なのですが…優勝した後の大変さが身に沁みましたね」 「と、もうしますと?」 「去年の大会からこの子が『黒き狼』なんて言われ出して、挑戦者が後を絶たなかったんですよ。橘さんのノアールちゃんみたいに実力があれば対処できたかもしれませんが、私達はホントに大変でした;」 少し困ったような笑顔で微笑む綾川さん 「つまり、この大会の知名度がどれほど高いかというわけですね…。さぁ、今大会からも未来の超有名神姫が誕生するのでしょうか!? 間もなく開会セレモニーが始まろうとしております!!」 燕さんがそういい終わるとスタジアムの横から屋根が出現し始める えぇ!? このスタジアムって特設のくせに開閉ドーム式なのか!? やっぱアホだろこのグループ!! 屋根が閉まりきり、スタジアムの中は真っ暗闇に包まれた この後はジジイによる主催者挨拶である (なんとなく頭の中で『一寸先は闇』って諺が浮かんできたんだが…俺ってネガティブ?) (安心してくださいご主人様、私もですから…) ノアと小声で話していると、スタジアム中央に“カッ!”と一筋のスポットライトが輝く その光の真ん中にはジジイの姿が………って、オイ 『れでぃ~~すえんどじぇんとるめん!!ようこそ盛大なる戦姫の祭りへ』 なんか椅子に座って足組んでるよ… 赤いスーツ姿で右目には黒い眼帯だしよ… おもいっきりアレじゃねぇか… 『さて皆さん、今ここに集いしは過酷な試練を超えた十六組の小さな姫とそのパートナー達であります。まずは苦難の道を勝ち抜いた彼らに賞賛の言葉を送りたいと思います…』 あああああああああ…頼むから全国ネットでアホな姿はさらすんじゃねぇぞ!? アンタ代表なんだからな? 鳳条院のトップなんだからな? 『しかし、彼ら彼女らに待ち構えるは今までよりもさらに厳しい王者への道。己の名を広き世界へ轟かせる勝鬨を上げるものは誰なのか、しかと彼女らの放つ熱き輝きを目に焼き付けて欲しい。諸君に『五色の翼の杯』……聖杯の加護があらんことを……』 左手をまげて礼式風の御辞儀をする爺さん 流石のジジイもなんとかちゃんとした場だと言うことはわきまえ… 『それでは皆さんご一緒に!! 武装神姫バトル! れでぃ~~~~っ……』 『ゴーーーーーーー!!!!』 ガツン! と勢いを殺せないまま実況席のテーブルに額をぶつけてしまった俺とノア 燕さんも綾川さんと冥夜もひっくるめて会場全員で怒涛の開幕となった もしかして毎回コレをやってるのかあのジジイ…… やっぱアホだわこのグループ!! 「さて、続いては決勝リーグのルール説明へと参りましょう。決勝リーグもバトル方式は予選と同じくバーチャルバトルです。しかし、通常のものよりもバージョンアップしている超大型V.B.B.S.筺体を使用します」 この大型V.B.B.S.筺体はフィールド自体の大きさはリアルバトルで使用するフィールドほどの大きさだ ようするに、リアルバトルにできるだけ近いバーチャルバトルということだな 「会場の皆様や視聴者の方々には私達の放送席の向かい側の巨大スクリーンより緊迫感のある白熱したバトルをご覧頂けます」 ちなみにバトル中の両オーナーは位置的に巨大モニターが見れなくなっている 自分の神姫が何処にいるのか相手にばれないように、また、相手の神姫がどこに隠れているのかわからないようになっているんだ 「鳳凰杯は第一回戦の八試合を午前の部とし、そこでの勝者八名による再抽選をおこないます。その後、途中休憩を挟んでから残りの午後の部に移ります。以上で説明の方を終わらせていただきまして、第一試合の方に参りましょう…」 またしてもライトが消えて暗闇に包まれてからしばらくすると、東西の両端に一本ずつ光の柱が一回戦の対戦者達を照らし出す 「まずは西方、虎門よりAグループの覇者、アルティ・フォレスト選手とミュリエル選手! 彼女らに対しますはBグループを制しました鳳条院 葉月選手とレイア選手、龍門より入場です!!」 お互いに大型V.B.B.S.筺体をはさんで目線をぶつける さっきまでの緊張は何処へやら、真剣そのものの顔はいつのも葉月ではない証… 「この試合の見所はいかがな所でしょうか橘さん」 見所って言ったってなぁ こちとらいきなり身内同士の対決なわけで…… とりあえず 「決勝リーグのオープニングを飾る一戦ですからね。双方悔いのないような良いバトルを期待しています」 ありきたりだがこんなもんだろ… 「御主人様…明人さんが悔いのないように頑張れって言ってます…」 「………」 「御主人様?」 「大丈夫だよ、レイア」 「は、はい……」 「私にはレイアがいてくれる…私はレイアを信じてる」 「御主人様……」 「あの時みたいに…力がなくて、ただ兄さんとアルティさんを…二人の関係を見ているだけしかできなかった私じゃない。今の私にはあなたがいる…お願いレイア…私に力を貸して!」 「………はいっ!!」 「実力的に言えばレイアは今だお前ほどではない…ただ、エリーがどんな厄介な物を渡したのか…そこが気になるな」 「……気にするの良くない…所詮、ぶっつけ勝負…」 「そうかもしれんがエリーは武装の特性にあうモニターを選ぶだろ。お前だって何回か使っただけで《ライトオリジン》や《レフトアイアン》を使いこなしたじゃないか」 「…そう………………………だっけ?」 「…なんにしても警戒が必要ということだな」 「さぁ両オーナー、武装させたパートナーをエントリーゲートに見送ります…」 他の武装をサイドボードに置くと開始前の静けさが会場を支配する 固唾を呑むとはこの事だ フィールドは…天守閣がそびえ立つ城の中庭 散りゆく桜に満月の光が影をつくる中に二人の悪魔がお互いを見つめている 「負けるわけには…いきません…」 「……勝つ……」 『ファーストバトル…ミュリエルVSレイア、レディ………』 両者腰を落として始まった瞬間の動きを警戒する 『ゴォォォォォォーーーーーーーーーーー!!!』 「はあぁぁぁぁっ!!」 『先に動いたのはレイア選手! 開始の合図に一足早く反応した!』 いや、違う ミュリエルも反応できていたがあえて後手に回ったんだ スクリーンに映るミュリエルの表情に一片の焦りも伺えない 冷静そのもの、完全に誘っている ミュリエルはそれでも接近するレイアをバックステップで距離をとりながら手に持ったシュラム・リボルビンググレネードランチャーで迎撃 会場のあらゆる所に設置されたスピーカーから爆音が響き渡る 『クリーンヒットか!? レイア選手、開始十秒とたたずに終わってしまうのでしょうか!?』 爆心地周辺を覆いつくしていた黒煙が舞い散る桜をのせた風により少しずつ薄らいでいく レイアは満月の逆光を背に浴びながら立っていた それも…… 『レイア選手…む、無傷です! 目の前にかざした巨大な武装で身を護りました!』 目の前にかざした武装…それすなわち紛れもなくエリーからの陣中見舞い、全領域兵器《マステマ》であった 全長はLC3には満たないものの、高強度の防御装甲があるため重量で言えば間違いなく上である それゆえに攻防一体の構えが取れ、前方下と後方下についた悪趣味なほどにギラつく刃は大抵の物を重さとともにぶった切り、前の刃のすぐ上はアレンジのため高エネルギー砲となっている オマケに二機のN2ミサイル…とまでは流石にいかなくても…ASM-Ⅶ『ハルバード』レベルのミサイルを備えてある 『敵意』の名の通り…手加減容赦ない凶悪兵器を自分の前にかざしているレイア 普段はおとなしい、良い子の彼女が始めて悪魔に見えた瞬間である 『無傷…か。防御装甲の強度が半端じゃない…出し惜しみしていて持久戦にでもなれば流れはこちらに不利だぞ』 「了解、《ライトオリジン》……展開…」 右腕手首がパージされ、蓄蔵されていたエネルギーが砲身にプラズマ現象を引き起こす 『レイア、チャージ開始。迎撃方法はわかってるわよね?』 「わかっています御主人様、任せてください!」 『ファーストコンタクトを終えお互い、今だ無傷! 高エネルギー波の力比べとなるのでしょうか!』 それはマズイ 《ライトオリジン》はあらかじめ初発分のエネルギーチャージはすませているはずだ ミュリエルは慌てずに照準を合わせるほどの余流がある 「……Lock」 スコープのど真ん中に映りこんだレイア目掛け高エネルギー波は発射される 『今よ、レイア!!』 「てあ!」 レイアは《マステマ》を持ち上げる さきほどと同じくを表に来るようにするが… 『またしても防御の姿勢に入った!しかし綾川さん、それで防げるのでしょうか!?』 答えは否 受け止められたとしてもミュリエルは次の動きに入る 反動で遅れたところを《レフトアイアン》の速射砲でつめられたら成す術がなくなってしまう 万事休すの展開でも葉月とレイアの目はまだ生きている 『彼女の狙いが防御だけとは限りませんよ』 と綾川さんの一言 『同意見ですね…』 『そ、それはどういう…』 すぐに答えは周知のものとなる レイアは《マステマ》の防御装甲面を展開、下に隠れていたハルバート級ミサイルを後方刃の上部にあるもう一機とともに合計二本、全弾打ち出した 防御装甲面下に隠れていた分は《ライトオリジン》のエネルギー波を相殺し、残る一方はミュリエル目掛けて飛んでいく 『小ざかしいマネを…ミュリエル、《レフトアイアン》!!』 「…展開、迎撃開始…」 即座にパージされた左腕から銃口が現れ雨あられと弾幕を張る …なにか妙だ 普通、ミサイルの迎撃を重視するなら《アポカリプス》も使えばいい… 「彼女、何か狙っていますね…」 マイクを通さずに俺に話してきたのは綾川さんだった 彼女も俺と同じく勘付いているようだな ミサイルは《レフトアイアン》だけでも打ち落とせたが、爆発した距離が近かったせいもありミュリエルは黒煙の中に消えていった 『レイア、決めるわよ!』 「了解です!!」 『昴…借りるぞ』 「…《アポカリプス》…展開」 黒煙の中でミュリエルの呟きは誰にも聞こえることはなかった サバーカの脚力を十二分に使い、正面に《マステマ》の銃口が先にくるように構え、突進するレイア ドスン! という音が聞こえたかと思うと煙の中で両者の動きが沈黙する 完全に煙が晴れた後、そこにあった光景は ミュリエルの腹部を貫いている《マステマ》の刃 しかし致命傷とまではいかない ジャッジプログラムによる勝利判定もない、ミュリエルのギブアップもない つまりまだ勝負は続いているのだ 「《マステマ》の刃は貫き通すためにあらず、《マステマ》の刃は捕らえるために…あるです!」 レイアはそのまま銃口を天高く掲げる 銃口にはミュリエルが刺さったままで身動きをしない…… 彼女の様子を良く見なかったことがマズかった レイアから見たミュリエルは満月と重なり逆光となっていたのだ 「コレで……終わりです!!」 「カルヴァリア・デスペアーーー!!」 『だ、第七聖典!? きまったかぁー!?』 とりあえずそのツッコミは置いといて… そのまま銃口から放たれる高エネルギー波がミュリエルを包んだ…次の瞬間 パン! と音を立ててミュリエルが………『割れた』 普通ならここで大ダメージによるジャッジコールがあるか強制退場となるのだがミュリエルのそれはどちらとも明らかに違っていたのだ その証拠にまたしても勝者コールが聞こえてこない 『こ、コレはどういうことでしょう…ミュリエル選手が倒れたのに勝利判定がありません……』 プログラムエラーでないとすると結論は一つ ミュリエルはまだ……そこにいる 「なっ…確かに手応えはあったハズなのに……」 彼女の周りに散るのは拡散したミュリエルだった物と夜風に舞う桜吹雪 あとはそれを照らす荒城の月……ただそれだけでフィールドの中は風の音のみが不気味に聞こえる うろたえるレイア その動揺が彼女の警戒レベルを一瞬だけ落としてしまっていた 「………Lock 」 レイアの真後ろ… 『なっ!?』 「なんですって……」 《ライトオリジン》を再チャージし終えたミュリエルがその銃口をレイアの後頭部に突きつけていた 『…まだやるか、葉月?』 そこで葉月はやっと納得がいった顔をした 思い出したようだな 『なるほど、そうだった………ふぅ、ここまでみたいね…降参します』 『マスターギブアップ。勝者 ミュリエル!!』 『ぎ、ギブアップです!ミュリエル選手第一試合を勝利で飾りました!!』 呆然となる観客も少しづつ我にかえり拍手や喝采を送り始める 『みゅ、ミュリエル選手が再び現れました…で、では橘さん、先ほどのミュリエル選手はいったい…』 『アレはですね…』 『……バックパックに収納してあった衝撃吸収素材で作られた特殊ダミーバルーン…ですか』 『!!』 綾川さんが俺の言おうとしたことを当ててしまっていた 『彼女がミサイルの撃墜にバックパックを使わなかったこととも辻褄が合います。ミサイルの黒煙は隠れてフェイクのバルーンと入れ替わるためにあえて近くで爆発させたんですよ』 おかしい 『そして入れ替わり、相手の必殺技をやり過ごさせてその後の隙を突く…単純ですがバルーンを展開した後となれば見破るのは至難の業となります』 これは昴が八相の-メイガス-と呼ばれていた頃、あいつの異名の元となった戦術だ ただのフェイクではない 幻の数を多数出現させることができる香憐ねぇの『惑乱の蜃気楼』とは別の、 『完全に同一の物を複製したかのように…-増殖ーしたかのように見せるトラップスキル……ですね』 昔の昴を知っている俺や香憐ねぇでさえ見破るのは至難の業 戦ったことのない葉月にしても、知識としては理解していたはず だか結果としてやられているわけだ アレを見破れる人物なんて早々いないはず…なのに… 少し警戒して彼女を見ると、何事もなかったかのように「なんですか?」というような微笑で俺の顔を見つめ返してくる 『第一試合はアルティ・フォレスト選手とミュリエル選手が準々決勝進出を決めています。それでは一端、CMです」 彼女は…一体… 追記 「桜や、動きはどうなっとる?」 「今のところ、彼女からの新たな連絡はありません」 「そうか、挨拶では少し挑発してみたんじゃがのぅ」 「…調子に乗ってたら彼女に殺されますよ?」 「なんだかホントにシャレにならんの…謝っておいたほうがええか?」 「それが宜しいかと」 「しかし…このまま動かんとなると…ますます嬢ちゃんの言っとった線が濃くなってくるの…」 「…あと、フェレンツェ博士が何かに勘付いている様子でしたが…」 「彼は流石に鋭い。侮れんわい…だが、彼にも話すわけにはいくまいて。嬢ちゃんとの約束じゃからの」 「…兼房様、私で宜しかったのですか?」 「ふぉ。お主が鳳条の名参謀と呼ばれとるのはわしがそう言って回っておったからじゃ」 「は? はぁ…」 「ま、それだけお主を評価してると思っとくれ。ふぉっふぉっふぉ!」 「有り難う御座います、兼房様…」 続く メインページへ このページの訪問者 -
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TOPへ 次へ 「シルヴィ! ブレードで応戦、ランチャーで弾幕をはりつつ離脱!」 マスターの指示に合わせ、敵の攻撃に対し的確に行動を起す神姫。 シルヴィと呼ばれたツガルタイプは、近接の間合いに迫るヴァッフェバニーのアーミーブレイドをブレードで受け止め、背面バインダーに内臓された電磁加速ランチャーを低弾速連射モードに設定、乱射、一瞬生じた隙を逃さず全身のバーニアを噴射し、敵と距離を取る。 近距離から遠距離戦への移行完了。自身、敵、共にダメージ無し。 「いいぞシルヴィ! ライフル、ランチャー展開。遠距離射撃戦を仕掛ける!」 敵のヴァッフェバニーは一見ノーマルだが、両腕に連射力の高い火器、背部の推進器には瞬発力を高めるパーツを装着、近~中距離での火力と機動力を高めるカスタムが成されている。 弾幕で相手の動きを止め格闘戦で確実にダメージを奪うタイプだ。洗練されたスタイル。ここまで勝ち進んで来ただけの事はある。 中距離~接近戦を重視したタイプには遠距離戦を仕掛けろ、か。バトルステージ『荒野』のような遮蔽物の乏しいエリアではマスターの判断は正しい。 敵が装備する機関銃も遠距離まで離れれば弾速の減衰、集弾率の低下により危険度は減る。が、しかし私のような装甲が人並みの神姫では、それも回避行動を取らなければ看過でない脅威だ。機関銃を両手に迫る敵に対して回避行動を取りつつ敵の有効射程外へ離脱、さらに狙撃をする。 だが、一連の行動から放たれる乱雑な射撃は敵ヴァッフェバニーの瞬発力の前では足止めにもならない。一気に距離を詰められる。中距離戦。ミドルレンジ。私の、ツガルタイプの、最も苦手な距離。 ツガル戦術論 プロローグ 一般的に各神姫には得意とするレンジと言うものが存在する。 天使型MMSアーンヴァルなら飛行能力をフルに活かした遠~中距離射撃戦。 騎士型MMSサイフォスなら重装甲と強力な格闘武器を利用した接近戦。 兎型MMSヴァッフェバニーの武装は一撃の威力に欠けるが、その信頼性の高い格闘武器と豊富な火器による弾幕を駆使し、遠距離から接近戦までこなすオールラウンダー型と言える。 パッケージに詰められたデフォルト装備と言うのは素体との相性を考慮した上で選別されており、思いのほか高いバランスでまとめられているのである。 もちろんアーンヴァルタイプがセイバーを持って突撃するのも戦術だが、射撃重視の機体に調子に乗って太刀やブロードソードを装備しては不味い。 機体重量過多やエネルギー出力不足による戦力低下、という危険性はもちろんのこと、戦術的に「どっちつかず」の神姫になってしまう。そんな神姫は付け入られやすい。 武装とは、マスターと神姫にとってのアイデンティティ。 だからこそマスターと神姫は吟味に吟味を重ねて武装を選択する。 「強い神姫」と言うのはつまり「コンセプトの明確な神姫」なのである。 ツガルタイプのノーマル武装は3種。ライフル、ランチャー、ブレードである。 うち2種は遠距離射撃武器。残り1つは接近格闘武器。 そう、ツガルノーマルタイプには中距離武器が存在しないのだ。 ホーンスナイパーライフルは軽量狙撃銃に分類され、遠距離に於いて取り回しが良く威力が高い強力な武装である。しかし接近する敵に対して弾幕を脹れない点が近~中距離戦に於ける決定力不足につながっている。 ハイパーエレクトロマグネティックランチャーは低速連射モード、高速貫通モードと自在に撃ち分けられ、フレキシブルに可動する盾としても機能する完成度の高い武装である。が、これも中距離射撃戦に於いて取り回しの悪さが指摘されている。 フォービドブレードは背部にマウントされたダブルブレードで、両手に射撃武器を構えていても格闘戦に移行できる自由度の高い武装である。 以上の3種の武装が一対ずつ装備されている。 このように、一つ一つを取り上げて見ればレベルの高い武装群なのだが、全体をまとめて見渡すと決定的な欠点が露呈してくる。中距離における火力不足。対ノーマルツガル戦略は明確であり、ツガルが対戦に参加し初めると即座に打ち立てられていった。 可変機構を取り入れたはいいが戦闘コンセプトが一貫しない、季節ネタとして発売された、バトルでは使えない神姫。ツガルに下された評価をまとめると、こうだ。そもそもツガルは追加武装キットとして発売されたのだ。別途素体を購入しなくては稼動しない。上記の要因はバトルにおけるツガル不人気に拍車をかけた。 事実、ツガルを使用するマスターは驚くほど少ない。 にもかかわらず、マスターは私を何度も神姫センターへ連れ出してくれた。 もちろん最初は何度も負けてしまって悔しい思いをした。 ある日、私が武装の変更を提案するとマスターはこう断った。 「だって悔しいじゃないか」 曰く。 「シルヴィ、ツガルタイプは決して最強の神姫じゃない。 でも、決して扱いにくい神姫でもない。 おれ達はツガル装備を使用してバトルに勝たなければいけない。 シルヴィのツガル装備は、シルヴィが扱う事によって初めて最強になる。 それが、ツガルを見限ったバトルマスター達の見返す唯一の方法なんだ」 私は呆れた仕草をして見せた。 しかし、すぐさま駆け込んだ棚の裏で涙を流した。 悔し涙か? それともマスターの野望に感動でもしたか? 違う。マスターの実直な動機に涙したのだ。 有り体に言えば、私を、我々を。ツガルタイプを愛してくれている事。 「ふん、まったく、バカなんだから」 …でも、貴方がそういう考えなら、付き合ってあげてもいいわよ。 泣き尽くして脹れた顔が元に戻ったのを確認してから、マスターの前でこう宣言した。 マスターが人差し指を突き出す。私はそれに握り拳をぶつけて応える。 私達は必ず勝ち上がってみせる。私達は心の中で誓った。二人の不敵な笑み。 後で聞いた話では、この時の私の瞳はしっかりと潤んでしまってたらしい。 始まった特訓。確立された戦術と戦略。ノーマルパーツを駆使した必殺技の開発。 着実に上がって行くランクポイント。気が付けば地元の神姫センターでも注目される神姫になっていた。 ただし、ツガルを扱う変わり者のマスターとして。 そして出場した地区大会。トーナメントの最頂上。全国大会出場への切符を賭けた一戦。 ツガルタイプを過小評価している連中を叩きのめしてやる。こんなところで負けてたまるか。 シルヴィアは剥き出しの闘志でそう応えた。 逃げ回る私。迫るヴァッフェバニー。中距離戦。それは私の弱点。そしてヴァッフェバニーの必殺の間合い。サイドボードから転送されたヴァッフェバニーの虎の子ミニガンが火を吹いた。 回転式バレルから大量の弾を吐き出すこの射撃武器は中~遠距離で絶大な威力を誇る。両手で扱わなければいけない重量や取り回しの悪さなどは威力と連射力で捻じ伏せる。と言った重火器だ。 決定的な構図。しかし、この状態こそ私が、私とマスターが待ち望んでいた瞬間。 中距離戦が苦手ならば、逆にそれを利用する。これが私達の発想だった。四丁もの精密射撃武器を搭載するツガルタイプはロングレンジでは無視出来ない実力を発揮する。 アウトレンジからの正確な射撃を嫌う対戦相手は中距離で決着を着けようと急激に距離を詰めようとする。 その瞬間を、隙として狙う。 「シルヴィ、今だッ!」 言われるよりも早く反転、全速前進。スラスターをマキシマムまで叩き込む。両腕のライフルを捨て少しでも加速力を稼ぐ。近距離まで一気に飛び込めば重火器の取り回しの悪さに付け込める。マグネティックランチャーにエネルギーを供給し始めると片側を体の前に構え盾として運用。ミニガンの弾幕に備える。もう片側のランチャーを低速連射モードにして連射。敵は真正面。重火器を装備して足が止まっている。よく狙う必要も無い。 突然の強襲に同様しない敵は流石だ。互いの射撃は正確だった。 被弾。命中。また被弾。それでも絞らぬ推進力。瞬間的に跳ね上がる両者のダメージ。しかし駆動系はまだ生きている。それは敵も同じ事だった。 そしてクロスレンジ。 ミニガンの有効射程から外れると判断したヴァッフェバニーは即座にアーミーブレードを装着。すでに格闘戦に備えていた。背部フォービドブレード展開。スラスターの推力を急激に偏向。ヴァッフェバニーの頭上で勢いに乗ったムーンサルト。体を翻すたびに刃を浴びせる私の必殺技。一太刀目。身を低くし回避される。敵の回避機動を考慮した二太刀目。ブレードで受け流される。本命の三太刀目。背部推進器を盾にして回避された。 アプローチ終了。有効打、無し。加速度を殺さずそのまま離脱。クロスレンジから再びショートレンジへ。攻撃終了後の隙は見逃されず、ヴァッフェバニーはアーミーブレードを投擲。被命中。脚部スラスターを使用不能にするダメージ。稼動する残りのスラスターできりもみ状態から回復。 この機会を逃したら戦闘続行は困難。 盾として運用していたマグネティックランチャーを高速貫通モードへ。 天地反転の体勢から射撃。限界まで供給されたエネルギーを開放する。 果たして、近距離から放たれた超高速貫通弾はヴァッフェバニーのボディを貫いた。 姿勢制御が間に合わず、高速のまま頭から地表に接触。横転、前転、バウンドを繰り返し自らおこした砂埃にまみれるシルヴィア。ダブルノックアウトか? ジャッジコンピュータが勝負の判定を行う。 この勝負を見守った者の総てが一瞬と言う間の長時間を経験した。そして、下される、判定。 勝者、シルヴィア 固唾を飲んでジャッジの真偽を見届ける総員。 立ち込めていた砂埃は判定のタイミングを見計らったかのように晴れる。 そこには勝利者シルヴィアが立っていた。 ようやく動き出した観客の時間。勝利者に割れんばかりの声援。 眩しすぎる照明。鳴り止まぬシルヴィアコール。 すべては勝利を掴んだ小さき姫のために。 満身創痍のシルヴィアは髪の乱れを正すと、観客に向かって一礼して見せた。 精密なポリゴンで構成されたバーチャル空間は、戦闘フィールドから表彰台へと表情を変え、神姫の傷だらけのボディもポリゴンの塵へと分解。再構成されると無傷のパーツへと修復された。 ポリゴンの紙吹雪とポリゴンのトロフィー。メインスクリーンに大きく映し出されるシルヴィア。 しかし。 まっすぐ帰宅し、今夜は御馳走にしよう。等と思いながら愛車のエンジンを始動する。 表彰式を終え、会場の駐車場でバイクをアイドリングさせてると突然、浮かない表情のシルヴィアに声をかけられた。 「優勝した、と言う実感が湧かないわ」 屋外駐車場は風が吹きさらし、星を控えめに散りばめた夜空だった。 まだ夕方だと言うのにもう空が暗い。季節は冬であった。エンジンが暖まるまで時間がある。 「私達は激しい特訓を経て、全力をもって大会に臨み、そして優勝した。 けれど。私達は本当に勝ったのかしら?」 それはつまり。 おれ達の目標。ツガルタイプの真の実力を皆に示す事が出来たのか。って事かな。 肩の上にたたずむシルヴィに聞き返す。 「そう。私は必死に戦った。 負けてたまるか、と、がむしゃらに相手の神姫を打ち負かしてきた。 けれど私の戦いは、他のマスターの心を動かしたのか。 それが、気になります」 優勝した感動よりも、その事に対する不安の方が強いというのだ。 表彰台の頂点に立った本人だと言うのに、シルヴィアは真面目であった。 マスターのおれですら優勝の余韻に浮かれてたと言うのに。 少し考えてから、こう切り出した。 「シルヴィはよくやったよ。 多くのプレイヤーが扱いにてこずるツガル装備でよく勝ち抜いた。 今回のバトル結果は様々な形で神姫に関わる人達に伝わるはずだ。 そして、彼らはこう言うんだ。『大会であのツガルタイプが優勝したんだってよ』 ある人はツガルをパートナーに選ぶかもしれない。またある人は今回の戦闘データを元に対ツガル戦略を練りなおすだろう。 ひょっとしたら神姫センターで名指しの対戦を申し込まれるかもな。」 まさか、それはどうかしら。 と否定するシルヴィアはしかし、まんざらでもなさそうな表情。ここにきてやっと浮かない表情が引っ込んだ。 おれも、自分で言っといてまんざらでもなさそうに笑う。 さらに続ける。 「シルヴィが今どんなモヤモヤを抱えてようと、 ツガルタイプが優勝したと言う事実が神姫プレイヤーを変えていく筈だ。 そして、忘れてないか? 幸いな事におれ達の前にはまだ全国大会が待っている。まだまだ活躍のステージがあるって事だ。 納得できない点があるなら次の対戦相手にぶつけてやればいい。地区大会優勝くらいで気を抜いちゃダメだ」 「それは当たり前よ。 私達の目的はツガルを過小評価するマスターの髪を掴み下ろし頬を引っ叩いて眠たい目を覚まさせてやる事。 この程度の戦績で満足するわたくしではないわ」 やっといつものシルヴィアに戻ってきた。わがままで高飛車。しかし実は真面目で努力家。そして感動屋。 普段より上ずった声だった辺り、全国大会の存在を忘れていたのだろう。 指摘されたのが図星だった。でもそんな事を絶対認めようとしないのがおれのパートナー、シルヴィアである。 「さあ、帰りましょう。小さな大会とはいえ疲れたわ。 今晩はうんと美味しいご飯にしましょう。お寿司がいいわ。回転式なんてもってのほかよ? 特上を出前にしましょう。 それからデザートは駅前の―――」 だー、わかった。バイクのエンジンも十分暖まった。行くぞ。残りは家で聞く。 シルヴィアは肩の上から胸ポケットへすべるように移動。 シルヴィアが収納されたのを確認するとバイクにまたがる。 「駅前の、限定品とは言わないわ。新発売のかぼちゃプリンを―――」 アクセル全開。いささか強引にクラッチを繋ぐ。 胸ポケットから顔を出すシルヴィアの声を爆音で掻き消し、シフトチェンジ。 張り詰めるような冷たい空気を切り裂いて、走る。 かぼちゃプリンだな。デパ地下に、まだ残ってるかな。等と考えながら。 続く TOPへ 次へ
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そのろく「類は共を呼び友になるのか?」 きりきりきりきり ひゅっ ずとん 「的中」 現在部活動の真っ最中。 人間何事も平常心が大切だよね、って取って付けた事を言うつもりも無いけど、雑念邪念を振り払いたい僕にとって、この部活を選んで良かったと言わざるを得ない。 昨晩のアレは、なんて言うかダメすぎる。 おかげで今朝は、なんとなくティキを正視出来なかった。 そういう意味でも弓道っていいよね。精神修行だし、集中しないと動作に現れる。 つまりへまをやらかしたくなければ余計な事は考えないようにしないといけない。 ひとしきり矢を番えた僕は、更に精神を落ち着かせる為道場の隅で正座し、反目閉じる。 ウチの学校の弓道部は大会等で好成績を残す事を目的としていない。なら何が目的なのかと言えば、「修練」なのだそうだ。 だから勝つ為の技法より、心構えや求道性を求められる。そんな指導で強い選手など早々育ちはしない。 つまり、そんな空気感のある部活と言う事。 だから僕が隅で心を落ち着かせる為に正座をしようが、誰にもとがめられる事は無い。 顧問に言わせればむしろ奨励。 実際にどんな邪念妄想を打ち消そうとしているかなんて、誰にもわかるはず無いのだから、僕はこの時間を有効活用し、必死に平常心を取り戻そうとしていた。 すうっ、と僕の隣に誰かが座る気配を感じる。 一人が座して、他の部員がそれに倣う事も多々あることなので、僕は気にしないで雑念と闘っていた。 の だ が、 「武装神姫」 耳元ではっきりとそう聞こえた。 雑念を読み取られるわけ無いんだけど、僕はそれでもギョッとして今となりに座した人を確認する。 同じ一年の式部敦詞(しきぶ・あつし)がそこにいた。 式部は目を閉じたまま、小声で続けた。 「明日の放課後、神姫を連れて三丁目の公園に来い」 「……わかった」 僕は、やはり小声で答えるしかない。僕は学校ではそういう興味がまったく無い人間として過ごしているので、事を大きく出来ない。たとえそれが脅迫だとしても、だ。 結局僕は、新たな雑念を抱えて家路に就くことになった。 次の日 部活が無い日をわざわざ選ぶのは、やはり同じ部に所属するからで、部活がある日だと時間的に都合が悪い。そういう意味じゃ常識的な相手。 つまり、あまりにも非常識な要求はしてこないだろう、と僕は予測する。 正確に時間を決めていたわけじゃないので特に急ぐ事も無く、僕は公園に到着した。 「遅い!」 来るなりヤツはそう言う。 「別に時間決めてたワケじゃないだろう?」 僕は答える。チョット言葉が強張るのは緊張してるから。 「それがお前の神姫か?」 「そ……そうだ」 式部は僕の頭の上にいるティキを見る。今日のティキは母さんが作った服を着ていた。 そんなティキを確認し、式部はチョットだけ目付きをきつくした。 頭の上でティキがビクッと震えるのを感じる。 「なんで武装して無いんだよ」 「……はぁ?」 「それじゃあバトル出来ねーじゃんかー!」 式部はそう言うと、大げさに天を仰ぐ。 「……話が読めないんだけど?」 そう言った後で、僕は式部のすぐ近くで宙に浮いている、小さな人影を確認した。 白い素体に真っ赤なアーマー。 「おい、それって……」 僕は思わず指差す。 果たしてそこにいたのはMMS TYPE SANTA CLAUS ツガル。 その姿に頭上のティキも気付いたんだろう。僕の頭の上でジタバタと暴れだす。 「マスタ! マスタ! 見た事無い娘がいるですよぉ☆ すごいですよぉ♪」 「まだ発売して無いウエポンセットの!!」 「はい。はじめまして。きらりです。よろしくお願いします」 未だ天を仰いで悶絶している自らのオーナーを尻目に、きらりと名乗った神姫が丁寧にお辞儀した。 公園にいたままじゃ埒が明かないという結論に至って、僕らは連れ立って近所のアミューズメント・センターに場所を移した。 ここは所謂昔で言うところのゲーセン。それにファーストフード店とそして武装神姫のアクセスセンターとを兼ね備えている施設だ。 「つまりBAのコニ○・パレスみたいなところなのですよぉ♪」 「……誰に対して言ってるかわからない上に、僕には言ってる意味もわからん」 遠慮がちにティキにつっこむ。 場所柄だろうか、周りには神姫を連れた人たちで賑わっている。ここではセカンドリーグまで扱っているらしいので、そういう意味じゃリーグ参加者が多いのも当然か。 僕らの様な地方(と言っても首都圏)に住んでいる人間にとって、こういう施設は需要が高い。 僕らは適当に空いている席を陣取ると、軽食を取りながら改めて話を始めた。 あー……でも、たいした話でも無いので内容だけ。 要するに、式部は僕とティキが初めてバトルしたあの試合を偶然にも目撃していたらしい。それでオーナーの顔を覗いて見たら、何と見知った顔じゃないか。神姫ユーザーである事を(僕とほぼ同じ理由で)隠していた式部は、何としても発見した同士を逃がすわけには行かない。 「と思って、つい声をかけちまったんだよ」 式部はそう言ってジュースのストローに口をつける。 「それにしたって、もっとやり方ってあるだろう? っと、ティキ、ウロチョロしない」 答えながらもティキをあやす。ティキとしては珍しいんだろうな。もっと色々と外に連れ出さないと。反省。 そういう意味じゃ、きらりは落ち着いたもので、大人しく座って式部と一緒にポテトをかじっている。 「あんな言い方じゃ、どう好意的にとっても友好的には受け取れないよ」 僕は大好きなマウ○テン・デューに手をつける。 「あー…… それについては反省してる。よっぽど切羽詰ってたんだな、俺」 「一人で納得するなよ」 「ははは。まぁ良いだろ? で、それじゃ、改めて。今度部活が無い日に、俺のきらりとお前のティキでバトルしようぜ」 そう言って右手を僕に差し出す。これは握手しようってことかな? 「わかった。明々後日だね。……最初からそう言ってくれれば良かったんだよ」 僕は式部と握手を交わす。こういうのって慣れて無いからチョット照れる。 「へへへ、こういうの、チョット照れるな」 まるで僕の心の中に浮かんだ言葉をそのまま言った様な、そんな事を口にした式部に驚く。 だけど、僕が驚いた事には気付かなかった様で、式部はごく普通に話を続けた。 その後、僕と式部は今まで誰にも言えなかった神姫の話を十分に語り合い、ティキときらりはお互い知らない事を情報交換し、親睦を深めていった。 「それじゃぁ、またな」 「うん、また明日」 「今度はバトルフィールドで会おうね」 「ハイですぅ♪ 楽しみなのですよぉ♪」 僕らが別れの挨拶を交わす頃にはもう時間は十分に遅くなっていて、とても高校生が遊んでいる時間とは言えない。 空には満天の星が輝いていた。 「明日も晴れそうだね」 「ハイですぅ♪」 足取りも軽く、僕は家路についた。 ……母さんに怒られる事は必至なんだけど、ね。 終える / もどる / つづく!
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アナザーミッション アナザーミッション - ジオン公国軍機体 ザクI・スナイパータイプ 狙撃用に開発したザクI。 サブ・ジェネレータを外部装備し、ビーム兵器の使用が可能になった。 機体性能 種別 価格 ランク 総合能力 耐久値 装甲値 操縦性 防御力 索敵力 陸型遠距離 154700 11 4332 14 2470 252 156 388 MS地形効果 , 攻撃力 平地 山地 砂漠 市街 森林 海浜 近距離攻撃力 中距離攻撃力 遠距離攻撃力 5% 0% 20% -10% 0% -30% 154 278 620 連邦軍におけるジムスナイパーカスタムに相当する機体だが、全ての性能が下回る。 特に耐久値14は、うまく立ち回らないと、大金をつぎ込んでカスタムした機体があっという間に駄目になるほどの欠点といえる。 また、整備スキルや補給ポイントが十分にある場合以外はザクキャノンの方が優秀な場合が多い。 しかし、砂漠の地形効果20%は、それを補って余りある武器となるほどの目を見張る点である。 砂漠で使えばザクキャノンより活躍する。 また、防御力以外はカスタムを進める事でザクキャノンを越えるので、将来性では勝っていると言える。 オススメスキルは何といっても砂漠戦闘技術、○距離攻撃技術に比べれば単一距離での攻撃力の上がりは劣るが、索敵力を含む全ステータスが上がるため、攻撃力だけでなく、スナイパー系の弱点である装甲値・防御力までも完璧にカバーしてくれる。 機体の地形効果+20%、パイロット搭乗で+50%なので、砂漠戦闘技術Lv20があれば索敵1.5倍、その他は2.25倍にまで跳ね上がる。 ここまで来ると少しカスタムすれば装甲5桁まで余裕で上がるので、捨て身でも使われない限りそうそうやられはしない、耐久値14に嘆く事もあまりない。 装備可能兵器(タックルは除く) 装備兵器 近距離攻撃力 中距離攻撃力 遠距離攻撃力 装甲値 防御力 索敵力 ザクI・スナイパータイプ 154 278 620 2470 156 388 近 ヒートホーク+5 +764 +97 +48 +302 0 0 中 頭部バルカン砲+5 +270 +290 +109 +302 0 +121 遠 ビーム・スナイパーライフル+5 +60 +141 +805 0 0 +453 武装例 装備兵器 近距離攻撃力 中距離攻撃力 遠距離攻撃力 装甲値 防御力 索敵力 近 ヒートホーク+5 +764 -- -- +302 0 0 中 頭部バルカン砲+5 -- +290 -- +302 0 +121 遠 ビーム・スナイパーライフル+5 -- -- +805 0 0 +453 機体性能 918 568 1425 3074 156 962 砂漠出撃すればカスタム・スキル無しで1652/1022/2564と中々の攻撃力に。 ヒートホークの火力が高いので近距離での敵機撃破も十分狙える。 遠距離MSの天敵である、中距離ビーム・ライフル一択ガンキャノンを返り討ちにするのも容易だろう。 カスタムは遠距離・索敵力をメインに近距離・装甲を次に行う。 特に索敵力は、ジム・スナイパーカスタムとガンキャノンを見分けられるかが生死を分ける遠距離機にとって非常に重要。 装甲値が低めだが、砂漠補正等でそれなりに上がるので、あまり頑張る必要はない。スキルに砂漠戦闘技術があるなら尚更だ。 整備Lvによる各種限界値(追加カスタムポイント:29pt) 整備Lv 装甲値 防御力 索敵力 近距離攻撃力 中距離攻撃力 遠距離攻撃力 1 5 7 3870 245 242 9 3920 248 245 10 15 16 261 18 4170 264 1048 20 4190 265 488 25 30 35 40 44 4810 304 45 50 312 776 308 51 314 780 310 52 4980 315 784 311 54 5030 318 792 314 55 320 795 316 60 65 70 75 80 85 90 95
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うかつだった。 そんなことをぼんやりと考える。 「どうしたのマスター?」 耳元でわめいているちび人形を無視して、もう一度思う。 うかつだった。 「どうしてマスターはボクのことを無視したがるのかなあ?」 「……うるさい、気分が悪いんだよ」 脂汗のにじむ額をぬぐって、肩にのったちび人形に毒づく。 「ひどい汗だね」 「……こんなに人がいるところにきたのは久しぶりだから、気持ちが悪くなったんだよ」 人いきれに酔った僕は壁にもたれかかりながら荒い息を吐く。 「そっか、マスターって引きこもりだもんね」 「……………」 言い返す気力も出ないまま、大勢の人間が出入りするそのビルを見上げる。 でかでかと掲げられたポスターには白いアーマーを着込んで、ジェット戦闘機のウイングのような羽を背負った少女と、つい先日、僕が部屋でいじっていたアシストアームを背負った、僕の肩に乗ったちび人形そっくりの少女が戦っているところが描かれている。 そしてそのすぐ下には看板をかねたアルファベットが立体的に浮き上がっている。 SHINKI CENTER それがこのビルの看板だった。 「あの……神姫バトルがしたいんですけど……」 受付カウンターで恐る恐る声をかけると 「はいはい、初めてですか?」 「あ、はい……」 カウンター越しに受付の女の人が愛想笑いを浮かべて言う。 「BMAだったらそのまま参加手続きができるんだけど、VBLに新しく登録する?」 「VBL……?」 BMA……武装神姫バトル管理協会については、神姫のことを調べている時に知識を得ていたけれど、VBLという言葉については聴いて記憶がなかった。 「最近できたリーグでね、バーチャルバトル専用のリーグなの」 「バーチャル……?」 「ええ、神姫バトルがいくら安全って言っても絶対ってことはないし もしかしたら神姫が壊れちゃうかもしれない。それでなくても試合の度の消耗品だって少なくないでしょ? そこで新しくできたリーグね」 僕が子供だからか、少しだけ営業スマイルを引っ込めてその人が説明する。 「……BMAのままでいいです」 少しだけ考えて、そう答えていた。 「いいの? 修理とか大変だし、まず大丈夫だとは思うけど、神姫ロストの可能性も……」 「壊しあいでしょ、神姫バトルなんて。それにバーチャルデータなんて自分の部屋でも出来ることをするために、わざわざここまで来ても仕方ないですし」 馴れ馴れしい口調に少し苛ついて、はき捨てるように言ってしまった。 「でも……」 なおも、聞き分けのない幼児を教え諭そうとする保母さんみたいな言葉がつむがれる。 「……っ!」 それにますます自分の神経がささくれ立って行くの自覚していたところで…… 「そうだね」 耳元で聞きなれた声が響く。 「ボクはここにホントの戦いをしにきたんだから、バーチャルバトルなんて、興味ないよ」 ニヤリ、と不敵な笑みを浮かべてチビ人形……ジェヴァーナが言う。 「いいの?」 心配そうな視線が僕からジェヴァーナに移動する。 「もちろん。ね? マスター」 「あ、ああ……」 「ちなみにマスターも初心者だから、Cランクでヒマの人ね。そんなに戦闘経験がない人の方がいいけど、ランクさえあえばあとはいいから。ステージはできればシティで」 毒気を抜かれてうなずく僕の代わりに、ジェヴァーナが矢継ぎ早に受付の人に言いつける。 「うーん……はい、わかりました。それじゃ手続きしておきますから、ティールームでお待ちください」 「よろしくね、お姉ちゃん♪」 僕のことは置いてけぼりな感じで、ジェヴァーナがフォローするみたいに笑顔を向ける。 「……どうも」 なんとかそれだけ答えて、申請のためにオーナーカードをチェックしてもらい、僕たちはカウンターを後にした。 ……なんだか、無駄に疲れ続けてる気がするな…… やっぱり外出なんて、するもんじゃない。 このちび人形にそそのかされて、実際のバトルでデータを取ろうなんて考えたのが、すべての間違いだ。 ……それにしてもなに考えてんだ、こいつ。 ジェヴァーナが壊れても別にかまわない。 そんな意味に取られて当然の発言に、こいつは追従した 所詮、神姫はオーナーに絶対服従するように作られているだけと言えば、そうなんだろうけど…… それでも、少しだけほっとしてしまった気がする。 なにに? ジェヴァーナが……僕を信じてくれたことに? ……ばかばかしい。 そんなこと、こいつが考えているわけないし、そもそもそう見えるようにプログラムされている神姫がオーナーに不利なことを言うはずがない。 ただそれだけの…… 「マスター、またなんかひねくれたこと考えてる?」 「……なんだよ。それ」 「だって、こーんな目してるんだもん」 ジェヴァーナのやつが、イヤミな笑みを浮かべながら、目の横に指をやって、横にひっぱる。 「そんな顔してないだろ!」 「自分の顔は自分では見れないもんね」 「見なくたってわかるさ」 「見ないとわからないから、リアルバトルをしたいんじゃないの?」 「ホントに口が減らないな、お前……」 ……だけど、こんな会話が以前ほどうっとうしくなくなっているのを感じる。 慣れって怖いな。 「まーたなんか、ひねくれたこと考えてる」 「いい加減にしてくれ……」 ほとほとあきれてそういったところで…… 「あ、マスター、あれ!」 「……?」 ジェヴァーナがティールームに設置されたディスプレイを指差していた。 そこには、僕とジェヴァーナの名前が表示されていた。 それがゆっくりとスクロールしていく。 「決まったな。お前のデビュー戦」 「違うよマスター」 横目で僕を見ながら、ジェヴァーナが否定する。 「……ジェヴァーナの」 バトル前に余計な口論をするのも面倒だったので、素直に訂正しておく。 だけど…… 「それも違う」 「……?」 再びジェヴァーナの否定が返ってきた。 「ボクのデビュー戦じゃない。ボクたちのデビュー戦なんだよ」 「……戦うのはお前だろ」 「それでも、だよ。ボクとマスターが戦うんだ。このバトル……ううん、すべての神姫バトルは神姫とそのオーナーが戦うんだよ」 「BMAかなにかの受け売りか? それともそう言えって出荷段階でプログラムされてるのか?」 「プログラムなんかじゃないってば。武装神姫だったらみんな最初から知ってる心に刻まれてることだよ」 「……それが焼きこみプログラムとどう違うんだよ」 「わからないかな。とっても簡単な事なのに」 くすり、となぜだか少し大人びて見える笑みを浮かべる。 「どういう……」 「変な名前」 聞き返そうとしたところで、とたんにその表情は消えて、いつもの少しからかうような、小生意気なだけの表情が取って代わる。 「……?」 ジェヴァーナの視線を追うとそこには僕たちの名前がスクロールアウトし終わって、その対戦者……つまり、ジェヴァーナの相手の名前が表示されていた。 「えいせん?」 「ドイツ語だろ。鉄……っていうか、クロガネってニュアンスの意味だったはずだ発音は確か……」 小説かなにかで見覚えのあるそのアルファベットの並びの発音を口にする。 「アイゼン」 視線の先、ディスプレイの対戦表には、 『U1 & Eisen』 と表示されていた。 「トップへ」/「戻る」/「次へ」
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第7幕「意思の同調状態」 TEPY SAMURAIのボディーを使用してはいるが、コアパーツにはTEPY DOGの物を取り付けている。ならばTEPYで呼称するのであればその神姫はハウリンであろう。 例えその殆どを紅緒のもので武装したとしても、やはり顔がハウリンならばそう呼ぶのが妥当ではないか。 大本がどうであれ、判別する為の材料としてまずコアパーツを見るのであれば、いくらその個体の大部分がTEPY SAMURAI 紅緒だとしてもそれは紅緒になりえない。 結城セツナの所有する武装神姫、焔はそういう位置に立つ神姫である。 そのバトロイは、圧倒的で劇的な、そんな結果を伴って終了に向かっていた。 戦いには相性というものが少なからず存在する。簡単に言ってしまえばジャンケンの様なもの。 グーはチョキに勝てるが、パーには勝てない。 実際はそこまで単純な話ではないのだが、それでも相性というものは戦いにおいて重要だ。 そしてそれは何も相対する敵との相性に限った事ではない。 個体間に差異の大きい武装神姫であるなら、組む相手との相性もまた重要である。 ティキと焔の相性は、元々一つであった何かが再び出会ったのかと言う位良好であった。 M・D・U『シルヴェストル』を装備したティキの姿を見たときは、さすがにセツナも焔も驚いた。 今までのティキとは明らかに違うそのシルエットは、その変化に見合うだけの力を持っていることが窺い知れる。 決して洗練されてはいないのだが、そこには様式美ではない美しさが見て取れた。 一方焔は相変わらずオフィシャルな武装を組み合わせた姿である。それでも今までの装備とは違っていた。 外套を外し、黒き翼、悪魔の翼を装備する事をやめ、ツガルの背部ユニット、レインディアアームドユニット・タイプγに差し替えてあった。起動性能が落ちた分は、鎧の各所にスラスターを増設して補っている。 まるで武者なんとかみたいな有様ではあるが、そこにはある種の洗練されたまとまりが感じられた。 「索敵と援護射撃は任せて欲しいのですよぉ♪」 ゲーム開始直後、焔に自信満々でそう言ったティキは、その言葉を証明して有り余るほどの働きを見せる。 高速で移動し、位置をそのつど変えながらも的確に攻撃。その間にも次の敵を正確に察知する。 その援護を受けながら、焔は自身の得物、斬破刀“多々良”を振るい効率よく敵を殲滅していった。 焔もセツナも、正直二人の成長に驚いていた。もちろん焔は自身の中にある海神の残したデータと比べて、ではあるが。 わずか二月の間に性能任せの力押しはなりを潜め、的確な状況判断の下に行動する姿がそこにはある。 それでも武装は多分に趣味的ではあるのだが。 目の前の敵は、ティキの援護の甲斐もあってか一刀の下に両断された。 焔は初めて実感として経験するティキとの協力プレイに、今まで神姫相手に感じた事の無い頼もしさを得る。 「?」 神姫相手に始めて感じる感情。でもその感情そのものは、決して初めてのものではない。 それに思い至り、焔はしばし動きを止める。 「うに? 焔ちゃんどうかしたのですかぁ?」 不意に動きを止めたパートナーにティキは声をかける。 「あ、あぁ。大丈夫……」 ごく普通の、相手を気遣った当然過ぎるやり取り。 当たり前の反応で、当たり前すぎる行動。 お互いに信頼しあう間柄で交わされる、他愛も無いもの。 だけど だけど……? 『結城さん』 セツナにのみ届けられる雪那の声。インカムを通した、極めてパーソナルな通信。焔にも、ティキにもその声は届いていない。 「……何?」 ゲームが終了した訳でもなく、実際にまだお互いの神姫は他の敵と戦っているが、この調子ならしばらく指示を出す必要もなさそうだった。 実は雪那は最初からこのタイミングを狙っていた。焔やティキに話を聞かれない時機を窺っていたのだ。 『いや、僕で結城さんの力になれるのかな、って』 あまり頼りになりそうには聞こえない、弱気な口調。 セツナは少しだけ逡巡する。 そして少しだけの決意をこめて、言葉を紡ぐ。 「うん、ありがとう。……唐突なんだけど、実はもう海神はいないの」 『…………』 インカムの向こうで、息を呑む音。 「それで、新しく焔を起動したんだけど、私あの娘にどう接して良いのかわからなくて、ね」 『……うん』 「別に、海神の代わりにあの娘を起動させた訳じゃないわ。言い訳に聞こえるかもしれないけど」 わだかまっていた感情が、決壊しそうになるのを感じる。 頭の隅にいる冷静な自分が「無様」と言っている。けど、感情が迸るのを止められない。 「ねえ、私があの娘を好きな様には、あの娘は感じてくれないのかな?」 普段とは違う、少し幼い口調。 「私、焔に嫌われてるのかな?」 声に湿り気が混じる。 常識は「神姫がオーナーを嫌う事はありえない」と告げる。が、焔はあの海神のCSCをそのまま使っているのだ。ならば焔が「オーナーに対して好意的な関係を望む」とは限らない。 海神とは、そういう存在だった。 だから だから……? だけど自分はご主人にその当たり前をしていたのか? だから自分は焔を常に信じ切れなかったのか? ただ決め付けて ただ望みすぎて 本当の意味で、自分の事だけしか思いやれずに 私は ワタシは 『きっと色々思い出して、考えたらそんな事無いってわかるはずですよ』 インカムを通して聞こえる優しい声。 『嫌っている相手のために何かを頑張るなんて事は、人間だって神姫だって出来っこないんですよ? だったら、焔も結城さんも、お互い好き合っているに決まってます!』 そうだ。焔が何で海神のデータを欲しがったのか。 それは焔自身の為ではなかったのだと、セツナはようやく思い至った。 きっとそれは私の為。 「あ……」 「? やっぱりどこか怪我でもしたですかぁ!?」 ようやく焔は思い至る。 「違う。そうじゃない」 ワタシに海神のデータを入れることになんであれだけ躊躇したのか。 それは焔が海神では無いから。焔は焔でしかない。焔にしかなれない。 だからセツナが見せたあの躊躇は、海神の為ではなかった。 それはきっと焔の為。 「本当に、嫌われて無いかな?」 答えは見つかったのに、わざと甘えるように聞く。 自分以外の誰かに、口にして欲しくて。 『当たり前です。こういう言い方は失礼なんですけど、二人とも相手を気遣いすぎなんですよ。……不器用すぎです』 雪那は笑う。 その笑い声も耳に心地よい。 『だから結城さんはいつかのゲームのときに海神に見せた、あの誇らしげな顔で焔を迎えるだけで良いんです』 私はその時どんな顔を彼に見せていたのだろう。 初めて雪那と出会った時の事を思い出しても、うまく思い返すことは出来ない。 『海神の事、信頼していたんでしょ? そして焔の事も信じたいんでしょ? なら考えすぎないで、感じたままに接すれば良いんですよ』 言われて初めて自覚する。 私は海神をパートナーとして信頼を寄せていたんだ…… セツナの目には一筋の涙。 焔、ごめんなさい。私は海神をちゃんと大切に思っていた。 次いでもう一方の目からも涙が零れる。 そして焔。私、貴女の事も負けないくらいに大切に思ってる。 友人として新たな関係を築かねばと、そこに囚われすぎていた。本当はそんな事を深く考える必要など無かった。 「いきなりで申し訳ないが、ティキ。ワタシは焔以外の誰かになれるだろうか?」 振り返り、焔は真っ直ぐティキの目を見る。 「? 焔ちゃんは焔ちゃんなのですよぉ? 焔ちゃん以外の誰かになんて、なっても意味が無いのですよぉ~♪」 意味が解らないながらも、ティキははっきりと答える。 「ティキはそう思うのですよぉ♪ それに……」 ティキは少しだけ間を開ける。 「海神ちゃんも、そう言ってたのですぅ☆」 焔の内に海神の『記録』はあっても『記憶』は存在しない。だから、その『記憶』は焔の中には存在しない。 だが だが、海神がそう言ったのであれば、それはセツナの意思と同じなので、それは焔の中にも受け継がれているのではないのか。 思い至り、そして焔は思い出す。 『正式名称の方はただの飾りだから』 その言葉は一番初めにセツナが言った言葉。 それは何よりも焔が海神とは違う存在だと宣言していた。 セツナが焔に望む事。それは焔が焔でいるという事だった。 「は……ははは。ワタシはただの飾りに振り回されていたのか」 到ってみればその答えはあまりにも単純で。 ゲームの最中だと言うのに焔は声を上げて笑った。 最初から、セツナと焔はお互いを思いやり、大切に思っていた。 そして、だから、どうしても、どうしようもなく、すれ違ってしまった。 絆は初めから判りやすい位に堂々と存在していたのに。 「『ありがとう』」 セツナは雪那に 焔はティキに その同じ刹那に同じ言葉を送る。 雪那は照れたように笑い ティキは満面の笑みを浮かべて 『『まだゲームは終わって無いですよ』ぉ♪』 「そうね」 『その通りだ』 そう、まだゲームは終わっていない。 『敵機確認したですよぉ~♪』 そういうなりティキは再び空へと舞い上がる。 そのティキを確認することなく、焔は迎撃体勢に移った。 セツナと焔はやっとスタートラインに立つ。ゲームは、これから。 トップ / 戻る / 続く
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クロスヘアーが特徴的で頭だけ出してる人を狙うのは難しいかも。ただ、装弾数は10発と多いいので敵がまとまって攻めてきたときなどはかなり頼りになる存在です。 -- これQSできてAIMのうまいスナが使えば、3つのスナで一番強い存在だろう。。新アサは弱いがこれは桁違いに強い -- 17 33 05}; 弾数が10なところがグッド。反動はPSG1とまったく同じ程度。PSG1からの乗り換えの人はいいかも。 -- PSG使ってた方には激しくお勧めな品。弾数が5と10とでは段違いですよ。 -- 連射速度が明らかにPSGより遅い。リロードも若干遅い。同時に撃ち始めた場合、PSGの方が先に30発撃ちつくすと思われる。 -- 非常に重く、移動速度がかなり遅いのでよく動くスナにはオススメできない。弾数10は多いが -- 重いしサブ等からの切り替えが遅いように感じられる -- (途中送信してしまった…)弾数10は多いが連続して10発も必要になる場面はめったにない。 -- 値段が高い割に総合的にはPSGに劣るのでこだわりや好奇心以外で買うのはお勧めできない -- FR-F"より連射は利くがクロスヘアの形状を考えればPSG−1にくらべ遠距離は熟練を要する。中〜近距離のQSがこの銃の最も活きる戦い方。言うまでも無いがスナ初心者には何のメリットも見出せないので買わないほうがいい。 -- ドラグノフとPSG-1比べると、前者の方が明らかに反動が低く記されていますが、コメントにある通り全く同じ程度なのでしょうか? -- 俺的には足が遅くなったPSGって感じ。弾数10になっても倒せなきゃ意味ないし。 -- 音が(・∀・)イイ -- 装弾数が多くて使いやすいですが、移動しながら撃つと明後日の方向に飛んでいきます。踊りながら撃てないのは近距離では致命的? -- より確実に仕留められる威力の高さと10発の装弾数のみが唯一の美点。55000SPかかるからといってPSGより優れているわけではない。 -- 反動はドラグノフの方が柔らかい感じしますけど…<PSGとの比較 -- PSGだと狙ったところがスコープ外に出るか出ないかまで跳ねるのが、ドラグノフだと余裕を持ってスコープ内に残る感じがしました。 -- 照準がvって所が使いずらいけど、俺的には遠、中、近距離どこでも -- これQS上手いやつ持ってると正直萎える・・・・ -- [次弾発射までの速度]PSG DRAGUNOV [反動の大きさ]PSG DRAGUNOV DRAGUNOVのほうが若干威力高いが、実戦ではほとんど差異は感じられないのではないか。あとはクロスヘアの好み。自分的には慣れたPSGのほうが遠方の敵を狙いやすい気がする。 -- PSGに慣れてしまってるなら、わざわざこっちを買う必要はないと思う。あとは好みの問題。ただ、値段をに見合うような、SRとは個人的には思わない。PSGが安いということもあるのだが・・・。 -- 頭だけ出した状態での撃ち合いに強い。障害物のラインと照準のΛの先端を合わせるだけで当たる -- 反動が少ない分遠距離でのやりあいにはつよそうだ -- 威力は最高クラスだが体感若干低い気がするときがある。ブリッジ等では一発で沈む敵が極端に少ないような・・・みんな装備つけてるんかね -- 連射速度はPSGのほうがやや速いみたいだけど、ドラグノフのほうが反動少ないので実質連続して精密射撃をするならドラグノフのほうが速いですよ。反動でぶれてるときに無理やりコントロールして敵をうっても普通に殺せます。PSGはうったあと反動でスコープで除いていた部分がスコープ解除しないとみえないですが、ドラグノフだとうったあとすぐにスコープのままでも確認・射撃が可能 -- 中距離で対アサルターなら3,4人程度は連続Killも可能。弾数多いから外すのも怖くない\(^o^)/ -- 弾数もあり連射も利くが重たいことと連射できる速度が若干PSGに劣っている事、さらに移動・ジャンプしながらのQSが他の2種に比べて着弾がずれる傾向が強いので接近戦は最弱。FRのように走って近距離で叩き込みにいける代物ではない。但し装弾数も多くリロードも速い上に反動が少ないので定点防御や対多数への攻撃能力は全ての銃の中で最強かもしれない。 -- 覗き込む時間が他のよりかかるみたい。。。QSするなら他のの方がいいかも -- 今までのスナの中で最も自分に合った銃だった。使ってみないと案外分からないもの。 -- スコープは見辛いが慣れれば問題ない。何よりスコープ内の目盛は有効活用できる。走っている敵を落とすタイミングを取る上で非常に便利な時がある。 -- 全体的には微妙だが30m以上の距離で当てたらほかのSRより脅威になる -- 確かに定点では最強かもしれない。PSG-1、FR-F2共に使ったが自分にはこれが合っている。 -- 接近が酷い。撃てると思ったときに撃てず死んでしまったときがあった。完全に遠距離用 -- QSには向いていないかも。速射の反応は確かに遅いが照準の安定はある -- 遠距離は最強。PSG-1よりも連射速度は劣るが弾数10は魅力的 -- 連射速度が近距離向けじゃない。遠距離から連射して倒す武器。 -- リロードの隙が出来る以外は10発の利点は少ない。この連射力では1発外しただけで(相手が逃げるにせよ、向かってくるにせよ)致命的になる。余談だがPSGとドラグノフは値段が逆な方があっていると思う。 -- 弾ロスの酷いこの頃は連射性能の悪さが接近で響く。実銃じゃ連射が効くのがウリの筈だが・・・。 -- 確かにこのSPの高さはハンコイン臭いがこれもまた良いスナイポには変わりない。遠距離や特に激しく動く目標に対してこの照準は有効。10発の装弾数は敵にリロードの隙を与えない利点が高い。まともなスナはPSGでもFRでもドラグノフでもそれぞれの特徴を生かしてTPOを選びつつ結果を出せる。 -- 超遠距離の場合PSG,FRはしっかり狙いつけて撃たないとダメだけど、Dragunovは「僅かに」補正かかって当たりやすい気がする。あくまで気がする、気のせいかも。 -- 連射力が低いので、ロスしたり胴orヘッド以外に当たってしまったら、ほぼ確実に逃げられるor殺られる -- 10発装弾と反動の無さがウリ、だが連射力はPSGには及ばず鈍重なのでQSには向いていない。 -- 反動が低いのでダブルキル狙いやすい -- 買って後悔する武器 PSG1に比べると相当使いにくい たしかにスナが主役のステージでは結構使えるが、その他ステージでは逆に倍率が大きい上に、連射が遅く、ARの餌食になってしまう -- 弾数が多く、低反動のために「当てるのがうまくないスナイパー」と「攻めるスナイパー」が求める武器。 -- とりあえずPSGより弱い。 -- 攻めるスナイパーはFRだろ。 -- 悪くは無いが照準が酷い、FRくらいにしてほしかった。 -- 値段が高いし、その値段をだしてまで欲しい能力はない為、金が無駄になるので買わないほうがよい。PSGで十分いける。 -- なれたら強い武器になる。連射速度は気にしてないしなにしろ低反動がいい -- その重さと高いとはいえない連射性能ゆえに攻めて行くのには不向きで、ベイエリアの桟橋などからの定点狙撃に特化してる。はっきり言ってしまえば、キャンパーもしくはプレミア志向の方たち向けの趣味武器、みたいな(・_・;) -- 照準は合ってるのに、連射速度の低さゆえに左クリックしても弾が出ないことが……。個人的にはPSG-1より照準が見やすい。なお、このゲームでは重力に沿った弾丸の下降が無いのでスコープの目盛りは無意味。目盛りの使い方を知ってるガンヲタの皆さんは注意しましょう。 -- 遠距離は問題なく・・・近距離は実力、うまいやつは一発で当ててくるしね! -- 連射が多少低い点を除けば、かなりいいな、箱裏の敵が狙いやすい -- スナのなかで一番やりやすかった -- QSは連射が遅いのでやりにくいが慣れれば大丈夫。 -- マイルド 正直これは「狙撃銃」と割り切って使った方がいいかも -- いまだに頭だけ出されると撃つの遅くなってしまう。PSG、FRは結構いけるのに・・ -- この銃が一番! -- 重すぎる。精密な射撃ができない。 -- マガジン10発とこの当てやすさは伊達じゃない。ぴょんぴょんしてるやつもイチコロ。 -- 連射力がないのが惜しい -- スナに慣れたヒと向け。10発なのでリロードの隙が少ない -- >リロードの隙が少ない -- 至近距離はスコープを覗くよりそのまま撃った方がよい -- 狙撃力NO.1 FRやPSGのような単純な性格な銃ではない。 -- 狙撃に適している動いている敵や箱スナに有効 -- PSGより次弾発射がほんの少し遅いものの,当てやすい。なれたらの話だが。 -- まじで,買って良かったょ(´・ω・`) -- スコープを覗いたままでも反動で見失う事が少ない、がしかし連射性能が・・・・・ -- まぁ、AWPがでて、なんか時代遅れって感じになっちゃってる -- PSG-1の高連射低弾数を取るか、DRAGUNOVの低反動高弾数を取るか -- 確かに動いてる相手に当てやすい -- AWPより使いやすい -- PSG‐1やFR‐F2に比べて、武器の持ち替え速度は速い。 -- 箱裏わ少し弱いですね -- PSG1も良いけど、こちらも個人的には扱いやすい -- 欠点は重過ぎること。 -- 慣性ジャンプがあるやん -- ARとガチの時に慣性ジャンプなんてしてたらただのカモ -- それは腕がないから -- (個人的にですが)この銃の利点はあまりありません。。。強いて言えば、弾数が多いのとPSGより少し正確なだけ・・・ -- 腕があってもカモわカモ -- スナイパーにそこまでの強弱はない。しっくりくるスナイパーを使えばそれで十分やっていける。 根拠のない武器否定は、誰にも相手にしてもらえません。 -- 実際、これの達人の域にいる人は残弾数を数えるのは困難で脅威。 -- SVDは武器変更速度upを付けてからが見せ所。変更速度upを付けたPSGより構えてから撃つまでが早い為、慣性ジャンプをしつつ、CSのAWPの様な運用が可能。QSが正確な人が使うとそれはもう… -- つかってるが重量が重くPSGが懐かしい・・・ -- 安定感があって使いやすい武器 -- この子とAWPはベイの箱裏と倉庫のイライラする時間短縮に便利 -- 下に向けて狙うとΛの上に着弾することが多い箱裏に隠れてちょっと頭出す砂にはちょっと弱い -- PSGを重くして威力あげたかんじ -- 自分が使ってる視点でみるとごつごつしててすごくかっこいい -- 連射速度遅いです。PSGと同じセミオートだからといって、PSGと同じ感覚で連射しようとしても弾が出ません。また重すぎるので慣性ジャンプでじゃないとまともに動いてる気がしません。せっかちな自分には使いづらいです>< -- マイルドで良い。 -- ちょーいい -- 使いやすい -- AWP慣れた後これを使うとなぜか使いやすくなっている -- PSG-1と正確に弾が当たる -- 音がかっくぃぃ -- 非常にマイルド。使いやすい -- 遠いとこならのぞきっぱなしでもいける。とくに二発目以降は中心からちょっとしか動かない。 -- 連射おそいので特に近距離で連続QSは気持ちPSGより間をとらないと弾がでない -- 重さは感じるが取り出してから射撃可能になるまでの時間が短いため慣性ジャンプでカバーできる。拠点防御向け -- 実はこの銃ある方法(チート×)を使えばPSG並に連射が早くなる --
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1年※登録無し 2年詩月 陽太 / 男 17稟(りん) 飛鳥/茶髪ノーマル 笹原 静香 / 女 16エリー ウェルクストラ/ノーマル 浅木 雄司 / 男 17蔡架(さいか) ランサメント/ノーマル 3年※登録無し 1年※登録無し 2年 詩月 陽太 / 男 17 脩のクラスメートの一人であり、脩のクラスでの神姫マスター代表格その1。 長身痩躯のひょろっとした体格だが、見かけによらず喧嘩強い。 脩とは高校からの付き合いだがすぐに仲良くなっている。 さらにはそこそこ名の通ったマスターであるらしく、神姫初心者だった頃の脩をサポートしていた。 だが、夏休み終盤には脩に負けるようになってしまい、更に上を目指そうと日々稟とともに対戦し続けている。 たまに思いっきりベタな名付け方をする。 稟(りん) 飛鳥/茶髪ノーマル 陽太の神姫であり、「エアロ・フロントライン(空中戦線)」と呼ばれ始めている(理由は対戦中にポツリと陽太が呟いたのを聞かれたから)。 が、本人はこの呼ばれ方があまり好きではない(本人曰く、流石にもう少しひねりを…)。 だが、仮にも通り名がある神姫であるとおり、バトルの腕前は上々でありバトルロンドにまだ慣れていないユイナ達に先輩としてアドバイスしたりしている。 実は先輩と呼ばれるのに憧れていた。 夏休み終盤において、脩&ユイナorシェラの組み合わせに負けるようになる。本人はユイナ達の成長を嬉しがる半面悔しさと少しの寂しさを感じていた。 今では、日々陽太と共に対戦して更に上を目指している。 笹原 静香 / 女 16 脩のクラスメートの一人であり、脩のクラスでの神姫マスター代表格その2。 陽他と同じ中学の出身であり、脩とは同じく高校で出会った。 勉強に運動神経にスタイルに全て「普通」という器用貧乏(?)さを持っている。あえて個性を挙げるなら、バイトの情報網。 バトルロンドの腕前も高くなく低くなくであるが、時折凄まじいまでに冴える時があるらしく一部では化けるのではと思われているが本人はそんなこと知らなかったりする。 また一時期、どこに行ってもバイトしてる姿が目撃されたらしい。そして夏休みぐらいから陽太との距離が近くなってるとの事。 エリー ウェルクストラ/ノーマル 静香の神姫であり、朝に弱い静香を叩き起こすのが日課となっている。 面倒な事が嫌いだが、意外にも面倒見が良かったりする他、文句を言っていても本心は静香の事を信頼しきっている。 バトルロンドではあらゆる装備をそつなく使いこなせるが、本人はただの無個性と言っている。どこかリムと通ずる物があると感じているらしい。 浅木 雄司 / 男 17 江怜那の兄で、脩の友人でもあり中学時代からの付き合い。だがクラスは隣。 脩よりも一年早く武装神姫を始めており、夏休みで特訓したのか意気揚々と噂になっていた色違いこと脩に挑むが返り討ちにあった。 家族揃って神姫好きなのだが、それぞれ好みは違うらしい。 最近、妹がバトルロンドで急成長を見せており嬉しいやら追い越されそうで慌ててるやらやっぱり嬉しいやらといった感じ。 蔡架(さいか) ランサメント/ノーマル 雄司の神姫で生命線。沙羅が居ないと雄仁の部屋が大変なことになるらしい。 性格はランサメントに多い、お姉さんっぽい物。 雄司共々バトルでは正面からぶつかり合うスタイルを好むが、時には搦め手も使う。 ちなみに、浅木家では一番ホラーが苦手。強がるけどやっぱり怖い。 3年※登録無し